マイナンバー対応は進んでいますか? Vol.1 まずはおさらいしましょう
- 2015/12/16
- 情シス知恵袋
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年の瀬も押し詰まって参りました。マイナンバー制度の準備期間にあたるこの冬は、全ての企業、団体が制度対応の準備をしなくてはなりません。特に他人のマイナンバーを取り扱う方にとっては、特別な冬に感じられることかと思います。2016年1月の本格的な施行を前に、今一度制度についておさらいしましょう。
制度の導入はチャンスでもある
マイナンバー制度は、新しい納税のしくみとも言えます。これを社会保障と一体で推進するために多くの仕掛けが計画されており、壮大な計画の第一歩、という段階です。この制度が税の公平性、新しい社会保障に良い影響となることを願うばかりです。
将来についてはさておき、この制度の施行にあたり企業として気にするべきことは、個人情報保護法の改正です。マイナンバー制度の導入にあたり、これまでの個人情報保護法に新たなルールが上乗せされました。これを監督する国の組織も編成され、個人情報を大切に扱うための仕組みづくりが進められています。罰則ばかりが話題の的になっていますが、組織のセキュリティ体制を見直す良いチャンスとも言えます。
最近の動向
制度の施行を前に、幾つものルールが変更されていて、所管省庁からQA形式で示されています。このうち、最近の変更で大きな影響があるものを2点ご紹介します。ぜひ詳細をご確認ください。
【次の帳票への個人番号の記載は不要】
1. 給与などの支払を受ける方に交付する源泉徴収票(制度改正)
2. 扶養控除等申告書の個人番号欄 ※ただし、取り扱いによる(国税庁QA)
とりあえず、道具を買ってみる……?
具体的にどのように対応するべきか、多くの企業が悩んでいます。これまでは特別な業種を除いて、個人情報を守ることに法的な義務はありませんでしたから当然かもしれません。この制度を機に「マイナンバー対応のセキュリティ機器」という便利そうな道具が市場にあふれるようになりました。しかし対策の第一歩として道具を買うのはおすすめできません。質の良いセキュリティ機器を使っても万全というものではありません。人、組織あっての道具です。取り扱う人、管理する組織体制とのバランスが重要です。
また導入時に適用した対策が、継続して有効な対策であるとは限りません。セキュリティ機器は常にイタチごっこの運命に晒されます。一度で完璧を目指すよりも、継続して費用が投下できるのか検討のうえ選択する必要があります。
まずは、ガイドラインを把握しよう!
最初に取り組むべきことは、特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(*1)の確認です。やや難解な表現もありますが、深追いをせず、まずは全体を把握することが大切です。ガイドラインをわかりやすく解説された資料も出回っていますので、積極的に活用しましょう。
*1 特定個人情報保護委員会 http://www.ppc.go.jp/legal/policy/
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